国際コーチ連盟の定めるコーチの倫理規定
日本コーチ協会は、国際コーチ連盟(International Coach Federation:アメリカ 以下ICF)の提示している
コーチの倫理規定に基づいています。
ICFのコーチングの理念
国際コーチ連盟は、クライアントが自らの私生活および職業生活のエキスパートであることを尊重したコーチングを支持し、どのクライアントも創造的で機知に富み、必要な資質をすべて備えていると信じています。この観点に基づき、コーチの役割は以下のとおりであると考えます。
- クライアントが達成しようとする目的を発見し、明確にし、協力する
- クライアントの自己発見を促す
- クライアント自らが解決策や戦略を生み出すよう導く
- クライアントに責任を持たせる
ICFのコーチングの定義
職業としてのコーチングは、クライアントが生活、キャリア、仕事、組織においてすばらしい成果を生み出す手助けをする、継続的な職業上の関係です。コーチングのプロセスを通じて、クライアントは知識を深め、能力を高め、生活の質を向上させていきます。
セッションでは毎回、クライアントが会話のテーマを選び、コーチは耳を傾け、意見や質問を与えます。この相互交流によって、物事が明確となり、クライアントに行動を起こさせるようになります。コーチングは、選択肢に焦点を合わせて意識させることにより、クライアントの進歩を促進させる働きをします。また、クライアントが現在どの状態にあり、将来到達したい状態に至るために何をしようとしているのかという点に集中します。それは、その成果が、クライアント自身の意志、選択、行動にかかっており、コーチは自らの努力とコーチング・プロセスの活用がそれを支えていると認識しているからです。
ICFの行動規範
職業上の行為全般について
- 私は、コーチングという職業にふさわしい振る舞いをし、職業としてのコーチングに対する一般の理解や支持を損なう行為は一切いたしません。
- 私は、職業としてのコーチングに関し、意図的に虚偽や誤解を招く恐れがあるコメントを公に発表したり、または不当な主張を書面で行うことはいたしません。
- 私は、多様なコーチングのアプローチを尊重します。私は、他の人々の努力や貢献を尊重し、私自身の努力や貢献であると偽ることはいたしません。
- 私は、コーチングの本質、およびコーチングが人の生活に与える影響を認識し、自分の影響力の誤用につながる課題を把握しています。
- 私は、私自身のコーチング能力、または仕事上の関係に損傷、対立、妨害を与える個人的な問題を認識するよう常に努めます。私は、如何なる時も必要に応じて、速やかに専門的助言を求め、コーチングの一時中断または終了が適切かどうかを含め私の取るべき行動を決定します。
- 私は、現役のコーチおよびコーチ候補者のトレーナーまたはスーパーバイザーとして、全ての研修や監督を行うにあたり、ICFの倫理規定に則って行動します。
- 私は、専門的能力に基づいて、正直に、認められている科学的基準の範囲内で研究を行い、報告します。研究を実施する際は、関係者から必要な許可を得るか、または同意を得た上で、またあらゆる損害から参加者が十分に保護される形で研究を行います。全ての研究活動は、研究を行う国の法律に則って行われます。
- 私は、守秘義務を遵守し、あらゆる適用される法に従って、コーチングの実施に関する全ての作業記録を的確に作成、保存、保管、破棄いたします。
- 私は、ICF会員の連絡先情報(電子メールアドレス、電話番号など)をICFに認められている使用範囲でのみ使用します。
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クライアントに対する職業上の行為について
- 私は、私のクライアントとの物理的接触を決定する明確かつ適切で文化的に慎重な境界を引く責任を負います。
- 私は、自分のクライアントと性的関係を持ちません。
- 私は、自分のクライアントと明確に取り決めを行い、職業上のコーチングの関係で成立した全ての取り決めを尊重します。
- 私は、最初のセッションかそれ以前に、コーチングの本質、守秘義務の範囲、金銭条件、およびその他のコーチングの契約条件を確実に理解するようにします。
- 私は、コーチとしての自分の能力、技術、経験を正確に認識します。
- 私は、コーチングのプロセスまたはコーチとしての私から得られる成果について、意図的に欺いたり、不当な主張を行ったりしません。
- 私は、自分のクライアントまたはクライアント候補者に対し、誤解を招く恐れがある情報やアドバイスを与えません。
- 私は、コーチとクライアントとしての関係を、私の個人的、職業的、金銭的な利益として意図的に利用することはしません。
- 私は、クライアントがどの時点においてもコーチングを終了できる権利を尊重します。私は、クライアントが私とのコーチングから、これ以上得るものがないということを認識できるように気を配ります。
- 私は、クライアントが私以外のコーチまたは別の手段に頼ったほうがいいと思われる場合、クライアントにその変更を行うよう促します。
- 私は、クライアントにとって適切または必要と判断される場合、コーチ以外の専門家の力を求めることを提案します。
- 私は、クライアントがクライアント自身や他人に危険を及ぼす意思を明らかにした場合、関係当局に連絡するための必要な手順を取ります。
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守秘義務・プライバシー
- 私は、クライアントが認めた場合、または法によって求められる場合を除き、クライアント情報の秘密を守ります。
- 私は、クライアントとしてもしくは照会先として、クライアントの氏名やその他のクライアント特定情報を公表する前に、クライアントの同意を得ます。
- 私は、私に報酬を支払う人に、クライアントの情報を伝える前に、クライアントの同意を得ます。
利害の対立
- 私は、私自身の利害とクライアントの利害が対立しないよう努めます。
- 実際に利害の対立が生じたり、その恐れが生じた場合は、私はそれを隠さず明らかにして、クライアントにとって一番よい対処の方法をクライアントと検討します。
- 私は、クライアントに関する照会やアドバイスに対して私が第三者から受けると予想される報酬を、そのクライアントに明らかにします。
- 私は、コーチングの関係を損なわない範囲でのみ、サービス、物品または他の非金銭的な手段での報酬に応じます。
倫理規定
プロのコーチとして、私はコーチングのクライアントや同僚、一般の人々に対する私自身の倫理的義務を認め、それを守ります。私は、ICFの倫理規定に従い、人々を独立した平等な人間として尊厳を持って接し、私がコーチングを行う人に対しこの規定を応用することを誓います。もし私がこの倫理規定もしくはその他のICFの倫理規定に違反した場合、ICFが自己の裁量で私にその行いの責任を負わせることに同意します。また、違反した場合のICFに対する私の責任には、ICFの会員資格や認定資格の取り消しが含まれることがあることも承知しています。
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